2017/10/17

櫻久 介護話短歌 (第十七回  その1)

     櫻久 介護話短歌 (第十七回 その1)
(コメント)
① 支部代表・副代表・若年性認知症責任者及び当日の司会者はそれぞれ実名(苗字
のみ)を表記します。
②〔〕の中にA若しくはBとあるのは、病態の時期の表示とします。なお、右横の〈
→〉は病態の進行を表示しています。
[A]=初期 [B]=中期 [C]=後期。
③今回と次回は、長年に渉る介護体験をお持ちの男性介護者の〔Tさん〕の介護話
です。〔Tさん〕につきましては、第六回で〈ご本人T夫人〉の初期の頃の様子を
紹介しました。今回及び次回は、以後の病態変遷及び介護の状況を、経年で紹介して
います。〔Tさん〕が、「若年性認知症の人」への社会の理解と支援の輪を広げて
いく為に、お住まいの地元で熱意の篭った努力をつねに怠らない生活態度を堅持して
居られること、その態度を保ちながら、〈伴侶の介護〉に努めて居られる「渾身
介護」の様子を、皆さんに汲み取って戴ければと望んでいます。(病歴紹介で、
重なる歌については、一部を省略しました。)
④前回同様、登録幅の関係で、歌の最初に「発言者の判別印」を次の様に付します。
・◇印~介護家族 ・◆印~司会者 ・□~代表 ・▼印~副代表・▽印~櫻久の歌


(24年9月懇談会から)
〔A〕
〔Tさん(妻・63歳・アルツハイマー型認知症)を自宅で世話〕 


◇わが妻は 病気が分かって6年を 過ごし至るも 非常に〈元気〉で

◇妻 元気 それに付き合う娘(こ)と我は 振り回されて 疲労で閉口

◇今日とても 朝から始まる一言は 〝何処かへ行こうよ〟 繰り返しおり

◇今日の会 参加を告げても直ぐ忘れ 5分せぬまに 同じこと言う

◇妻からの 「オーラ」を受け取る我等なり 羨ましきかな その「元気力」嗚呼!

◇鼓舞されて 振り回されつつ 随伴?す「リフレッシュの旅*」「木曜会**」へも
(*)リフレッシュの旅=年度毎に支部が主宰する〈一日又は一泊二日〉の「旅行会」
(**)木曜会=毎月第一〈木曜日〉に催される戸外での活動又は施設見学等

◇〈多摩川の 花火〉見物 夏の夜  妻と娘と 愉快に満喫

◇月四日 〈社会就労〉に参加する 妻は「軽食 喫茶」の手伝い

◇最近は 〈臆する言葉〉を吐く妻も ジョブ・コーチ付き 何とか続ける


(24年9月懇談会から)
〔A〕
〔Tさん(妻・アルツハイマー型認知症)を自宅で世話〕 


◇「若年期*認知症」 見落されてる谷間なり 国やメディアの注視未(いまだ)し
(*)若年期=現在、若年性認知症と呼称されている65歳未満で発症する
「認知症の人」は、平成24年、25年当時は〈若年期認知症〉と称されて
いました。

◇わが妻は 体は元気で意欲的 されども社会参加の 道 険しく

◇気配りと 具体の支援がない限り 「若年期の人」 蟄居するだけ

◇介護者の 付き添いなければ〈移動不可〉 国や行政 理解えまほし

◇「家族の会」 展開高めていただきたい  「若年期の人」〈社会参加〉を


[杉山代表]

□「家族の会」 本部主導の調査あり 「若年期の人」 全国実態

□この世紀  開ける手前の「若年期」 制度に無縁で 65歳まで

□「会」として 〈お願い〉だけでは甘いので 〈調査結果〉を国に提供

□具体的 「提案」含めて「若年期」 介護制度に キチンと位置づけ

□成果あり 国も実施に着手する 「若年期の人」 介護保険に

□しばらくし 国は通達「若年期」〈デイ〉や〈ショート〉の 個別対応

□若年期 介護や医療は勿論で 就労 教育 家計と 幅広し

□此処へ来て 国も漸く動き出す  「若年期」支援の 制度とメニューを

□若年期 特化のメニューを実現し 介護施設で 定着 図る

□厚労省 年度の指針に取り入れる 「若年期の人」〈就労〉促進

□この度の「若年期のシオリ」の先進性 社会の評価を 広げていくべき

□自治体の 「若年期」への取り組みは 依然あいまい 呼びかけ必要

□〔Tさん〕の 言われることもよく分かる 力を合わせて  前進図らん


(24年11月懇談会から)
〔A〕→
〔Tさん(妻・アルツハイマー型認知症)を自宅で世話〕 


◇七年前 妻が発病その当時 我等は〈営業〉 辛苦の半年

◇店閉めて 漸くまともに向き合って 〈妻の介護〉に 専心の我

◇何事か 仕事持つこと生甲斐と 「ヘルパー資格」を 受講し得るなり

◇「妻介護」 己の生き方あれこれと 思い悩んで 一時は〈ウツげ〉に

◇縁を得て 都内の「福祉のサテライト」 妻は〈就労〉 月 四日ほど

◇妻の役 施設の〈食堂手伝い〉と  〈料理の上げ下げ〉  ジョブ・コーチ付き

◇その職場 「認知症の人」妻のみで 他には〈身体障害 持つ人たち〉なり

◇妻にあり 〈出来ぬ・分からぬ所作〉などが 客への誤解を   我は懸念す

◇実情は 自宅と職場を往復す 〈ラッシュの時間〉を 満員電車で

◇ラッシュなど 殆ど体験ない妻は モミクチャ実感 疲れる日々なり

◇〈就労〉の    当日 私も同行し 見守り兼ねつつ 「ボラ」で働く

◇この〈就労〉 毎月四回 続けるが 一年目にして  〈壁〉を覚える

◇妻案じ いろいろ考え決断す 続けた〈就労〉 退(しりぞ)くことをば

◇記憶力 理解・判断する力 衰え明らか 妻の病態

◇ジョブ・コーチ サポート受けても限界か 妻の〈就労〉 撤退時かと

◇定例の 「サテライト会議」の席上で 「妻の退職」 認めていただく

◇猶 思う 「認知症の人」初期ならば 〈就労可能〉な 能力発揮も

◇人により 違いは勿論あるものの 〈病態〉進めば 退却やむなし

◇わが妻も 職場で〈症状〉出た故に 誤解されたり 迷惑かけたり

◇職場の目 「認知症」にはまだ疎(うと)く 要求レベルも 柔軟ではなく

◇我も亦 妻の近くで働くも 「妻への陰口」 聞こえくるなり

◇判断は 〝ここら辺りが退(ひ)け時か〟 昨日申し出 妻は〈退職〉


〔A〕→
〔Tさん(妻・アルツハイマー型認知症)を自宅で世話〕(お話の続き)


◇出たがりの 妻の持ち物 準備する その〈貴重品〉をば 仕舞いこむ妻

◇出掛け時 家中探索〈貴重品〉 我は心底 疲れる有様

◇わが妻に 「病名」加わるもう一つ 〈お出かけ好き病〉 娘が考え

◇元気力 保って外出 繰り返す 妻に随伴 閉口の我

◇元気なる 妻の相手を出来るだけ 長く続ける 自分に努める


(25年3月懇談会から)
〔A〕→
〔Tさん(妻・64歳・アルツハイマー型認知症)を自宅で世話〕 
※(病歴紹介の二首を省略)


◇妻に出る 「周辺症状*」一つあり 〈仕舞いこむ癖〉 日常となる
(*)周辺症状=病態の進行に伴って出る幾つかの「認知症」にの症状の一分野で、「
中核症状」と併称されるが、平成26年より「心理・行動症状」と呼ばれる
ようになっている。(徘徊・暴言・暴力・失行・失認等)

◇不思議なり いざ外出の時来ると 大事な持ち物 「仕舞い込む妻」

◇身支度に かまける私のスキを見て〈財布やケイタイ〉仕舞い込む妻

◇出掛け時 探す時間は〈30分〉 娘と私の 習慣になる

◇意識して プラス志向を持つことを〝お陰で脳トレ やれているんだ〟と

◇月一度 「傾聴ボラ」との愉楽あり 歌や編み物 存分の妻

◇去年(こぞ)の暮れ 妻は飛び出し徘徊す 私の都合で 預けた「施設」を

◇街歩く 妻を懸念し相手する 〈善意の人〉あり 無事救われる

◇警察と 施設を通じて知らされる 自宅の娘に 〈母の徘徊〉が

◇時により 〈妻の元気〉に閉口も 「割り切り」重ねて 坦々の我
2017/10/17

櫻久 介護話短歌 (第十七回  その2)

     櫻久 介護話短歌 (第十七回 その2)

(25年5月懇談会から)
〔A〕→
〔Tさん(妻・アルツハイマー型認知症を自宅で世話〕
※(病歴紹介の一首を省略)


◇困るのは 独りで〈留守番〉できぬ妻  〈病院デイケア〉 通所が可能に

◇「デイケア」へ 独りで行けない妻ゆえに 車で送迎 多忙の我なり

◇若年期認知症 受け入れ施設は少ないが 探して求めて〈通所〉得ま欲し

◇〈出たがり屋〉 これも病気の症状か 私の家事中 コッソリ抜け出す

◇別病名 〈ジッとしてない症候群〉 音なく抜け出し 度々の妻

◇気のゆるみ 油断は禁物「外出」は 妻の挙句は 〈警察の世話〉

◇容易には 外へ出られぬ場所二ヶ所 〈門脇ドア〉と  〈ガレージ〉と知る

◇ロックして 妻を〈敷地にとどめおく〉 方策気付いて ひとまず安堵す

◇〈飛び出し〉が 始まってから5年間 気配りストレス 絶えることなく

◇最近は 家の周りを巡回す 外へ出られぬ 〈妻の散策〉


(26年1月懇談会から)
〔A〕→
〔Tさん(妻・63歳・アルツハイマー型認知症)を自宅で世話〕


◇診断後 七年経過の妻なりし 身体元気で 〈要介護1〉

◇介護度は   最初と二回目〈3〉なれど   その後は下がって   二年過ぎたり

◇更新時 〈身体状況〉確認す 元気な妻ゆえ 軽く認定

◇「認知症」 様々症状あるけれど 介護度 認定 吟味不足か

◇実感す 〈認知能力低下〉をば 追いかけ追いかけ 妻をサポート

◇物隠す 大事な品物仕舞いこむ 〈秘密の場所〉へと 日替わりにして

◇探しぬき 見つけ出すのが一仕事  毎朝・毎日 我の労働

◇外出が  「妻のこだわり」長年の 朝の一言   〝今日はどちらへ?〟

◇私とて 家事に専念する時も 知らぬ間に 妻は〈蒸発〉

◇これ迄は 〈窓〉から出て行く時もあり 小柄な妻の 身軽さ呆れる

◇このところ 病態 進んで不可となる 〈窓から外出〉  なくなりし妻

◇防止策 〈玄関・門扉〉に〈ガレージ〉と 三箇所施錠で 外出止(とど)める

◇先般の 〈名古屋地裁の判決*〉は 「若年期認知症」 吟味の外らし
(*)名古屋地裁の判決=その後の最高裁判決と共に、よく知られている判例です
ので、説明は省略します。ネット等にも詳しく出ています。

◇上からの 目線で判決 遺憾なり 〈家族の立場〉に 配慮乏しく

◇「若年期」 動きの見守り昼も夜も 家族の重荷の ストレス果てなく

◇「若年期」 病態進むも〈身体〉は  すこぶる元気な  本人 大半

◇在宅で 〈介護の限界〉覚えても 「施設入所」は  容易ではない

◇病態が 速いテンポで進む人 確立高い 「若年期認知症」

◇余りにも 待機者 大勢(おおぜい)居る為に  「若年期の人」  順番後ろに

◇面談時 徘徊・暴力 告げるなら 施設は即座に 〝入所はムリです〟

◇思うには 基本の制度の不備ならん 「若年期の人」 優先入所の

◇この「会」で 何度か伺う〈急落下〉「病院*」以外は 往く先がない
(*)病院=ここでは「精神科系を標榜するか又は幾つかの科の中に持つ病院」


(26年3月懇談会から)
〔A〕→
〔Tさん(「アルツハイマー型認知症」の妻を自宅介護)〕

◇お蔭様 発病八年 経過した 妻は元気で   持病も少なく

◇仕舞い込む 妻の習性まだ盛ん 探索 追求 とつおいつの日々

◇先日も 大事な書類でひと騒ぎ 〝やっと見つけた〟〝亦も何処かへ〟

◇携えて 外出予定で準備中 玄関に置く 書類が不明に! 

◇〝やられた!〟と ショック大きく無我夢中 偶々開いた 下駄箱の隅

◇何気なく 立てかけてあり〝あったぞ!〟 呆然 安堵の 己を確認

◇二人とも 〈入れ歯〉をつけるを常とする 私の入れ歯が 時に不明に

◇先日も 私の入れ歯を 探索中 何と家内が 口に入れてる

◇〝知らないわ 私 全然知らないわ〟 妻の答えの 決まり文句よ

◇元気なり 妻は極めて元気なり 横目で見ながら 〝自分は何時まで〟

◇一寸とした 気持のユルミも許されず 油断大敵 私の信条

◇日常の 妻への介助は さしてなし 代わりに 私が見守られてる

◇預けたる 「デイ」から抜け出し徘徊し 警察保護まで 至った妻なり

◇日常の 「ジッとしてない症候群」 自宅も施設も 〈所〉選ばず

◇この頃は 「マモリーノ」というケイタイを 妻に持たせて  動きをキャッチす

◇このケイタイ 「GPS」なる機能持つ 動き止めない 妻には最適

◇ズボン履く 一応自分でやれるけど 季節外れの ズボンを平気で

◇食事でも 一応 作法に従うが 一品ばかりに 箸が向く妻

◇見守りと サポート欠かせぬ日常が 妻の病態 徐々に進んで

◇皆さんと やはり同じでわが妻も 私が居ないと 不安になるらし

◇ごく稀に 妻と娘の二人だけ 妻は娘に〝オトウサン 何処?〟と

◇そう言われ 娘も何やら落ち着かず 母に向かって 〈笑うだけ〉とか

〔A〕→
〔Tさん(アルツハイマー型認知症の妻を自宅で世話)〕(お話の続き)


◇わが妻は 一年前から交流す 「傾聴ボランティア」 とても楽しく

◇自宅にて 毎月一回 一時間  会話ばかりか 楽しさ満喫

◇妻好む 歌を楽しみ刺繍とか 絵まで描いて くれる人です

◇一年も 続けて来られたその理由 妻とその人 「相性」合うから

◇一年前 地元で始めた「カフェ」我等 「認知症の人」 限定しないで

◇雰囲気の 楽しさ育ってこの頃は 参加の人数 増えてきている

◇月一度 午後の二時間 和談する コーヒー紅茶に クッキーも付け


(26年5月懇談会から)
〔A〕→
〔Tさん(妻・65歳・「アルツハイマー型認知症」を自宅介護)〕


◇何気なく 気配を感じたその時期は 今から思うと 〈14年程前〉

◇その頃は 夫婦で〈コンビニ〉営めり 多忙に紛れて そのままにせり

◇わずかづつ 妻に〈異変〉の出現す 急いで近くの 「専門医」の許へ

◇正式な 診断受けたは「8年前」 爾来 始まる 「在宅介護」が

◇妻は今 身体丈夫で元気なり 〈持病〉もないので 家族も助かる

◇確実に 進んでいるのは確かなり 妻の病名 「アルツハイマー」

◇「進行」は やむをえないと存念す 杉山代表 仰るとおりに

◇高齢の 認知症の人それなりに 体力 老化で 動きは少ない

◇不思議にも 所謂「徘徊」その時は 高齢の人 若返るらし

◇それに比し 足腰丈夫な妻なれば 慎み崩れて 動きを止(とど)めず

◇妻の如く 〈体力・脳力〉不定率 地域へ出て行く 「若年性の人*」
(*)若年性の人=此処では、平成25年頃までは「若年期認知症の人」と呼ばれて
いた「認知症の人」を言う。〈期〉から〈性〉に呼び方が変わる。

◇日常的 自律失うその動き 我等家族は 振り回され居り

◇一目では 少しも病人らしくない 「若年性」の持つ 〈ジレンマ〉なりせば

◇この矛盾 同居の家族は巻き込まれ 日夜を通して 苛烈な思いを


(26年9月懇談会から)
〔A〕→
〔Tさん(妻・65歳・アルツハイマー型認知症)を自宅で世話〕


◇長年の 「専業主婦」たる妻発病 家事の扱い 乱れ来るなり

◇見かねたる 私は妻から取り上げる 不始末出てきた それらの家事をば

◇今思う 間違えていた私なり 「取り上げること」 一番〈良くない〉と

◇奪われた 家事の殆ど奪われた 妻を痛めた 〈喪失体験〉

◇やらせて置く だらしなくても一通り それが大事と 気付きの我等は*
(*)我等=〔Tさん〕と介護士として働く娘さん

◇割り切って 後で直せばそれでよし 気付きくれたる 〈妻の就労〉

◇しかあれど 中には〈応援〉戴ける 妻も一時(いっとき)「就労体験」

◇東京の 「福祉のテラス」のカフェにて 〈月に数日〉  就労せし妻

◇そのカフェの 厨房手伝いパートする 700円 程 (時間給にて)

◇妻連れて 東京・新宿 その〈カフェ〉へ ジョブ・コーチ着き 妻は働く

◇それとなく 妻を見守りその場所で 私もこなした  手伝い仕事を

◇就労で 厨房仕事の手伝いを 始めて叶った 妻の〈再起が〉

◇失った 家事の一部をこなす妻 夕餉(ゆうげ)の後の 〈食器洗い〉など

◇シッカリと 動作の戻ってやり通す 食後の片付け 洗物をば

◇動作だけ しっかり進むが見てくれは やはり粗雑は やむを得ぬこと

◇切り替えて 優しく再起を評価して 娘も私も 当人 褒め居り

◇気まぐれに 進んでやる日が時折に 乗る日乗らぬ日 妻は自在に

◇それでいい 出来る出来ない ともかくも やらせ続ける 〝大事〟と娘も
2017/10/07

櫻久 介護話短歌 (第十六回) その1

     [櫻久 介護話短歌] (第十六回)~その1

(コメント)
① 支部代表・副代表・若年性認知症責任者及び当日の司会者はそれぞれ実名(苗字
のみ)を表記します。
②〔〕の中にA若しくはBとあるのは、病態の時期の表示とします。
[A]=初期 [B]=中期 [C]=後期。
③今回は、技術職として活躍中に〈アルツハイマー型認知症〉と診断され、やむなく
退職した夫君を、子等の協力を得ながら10年余り介護をなさり、夫君の「特養」
入所後暫くして、「旅立ち」を見送られた〔BRさん〕の、苦楽交々の「介護話」を
、経年でお伝えします。いささか、長くなりますが、笑いと涙、感動に溢れた吐露話
ですので、是非お読み下さい。なお、〔BRさん〕は、夫君の病態が〔B段階に進行
された頃から、「家族懇談会」に、間隔を置きながら参加するようになった支部会員
であることもお断りします。
④前回と同様、登録幅の関係で、これまでと同じく、歌の最初に「発言者の判別印」
を次のように付すことにします。
・◇印~介護家族 ・◆印~司会者 ・□~代表 ・▼印~副代表・▽印~櫻久の歌


(平成22年9月懇談会から)
〔B〕
  BRさん(夫・63歳・アルツハイマー型認知症)を自宅で子等と共に世話〕


◇「認知症」 症状 強弱ある夫 身ぶり手ぶりで 身辺介助す

◇病態の テンポの速い夫(つま)なれど 日々穏やかに 子らとも笑顔で 

◇〝ありがとう!〟愛子等(まなごら)献身 交代で 父の歯みがき サポートの夜

◇介助する 夜中の夫の〈トイレ行き〉 私の不眠の 引き金になる

◇近寄って 笑顔つくりつ 子の肩を 叩く夫は 気分高揚?


(平成23年2月懇談会から)
〔B〕
〔BRさん(夫・63歳・アルツハイマー型認知症)を自宅で世話・子等共に〕 

◇夫(つま)の行く「ショートステイ」の連絡帳 〝睡眠中に〈失禁〉ありです〟と

◇決意して 夫(つま)にも話して夜間には「リハビリパンツ」を 着けることにす

◇朝の時刻(とき) 目覚める夫の世話苦労 けれども 私も〈睡眠〉 それなりに

◇〝アリガトウ〟 我等が娘の〈サポート〉よ 「父の寝入りと 朝の目覚め」と

◇外出時 電車の座席で突然に 体が硬直 固まった夫(つま)

◇降車駅 通過すること 知りつつも 夫の硬直 我はてこずる

◇なだめたり スカシタリして 和らげて 夫の硬直 漸くほどける

◇次の駅 降りて〈反転〉漸くに 予定の下車へ 我等は到着 

◇止まらない 病態進行ユックリと 真綿で我等を 締め付けるが如く


(24年2月家族懇談会から)
〔B〕
〔BRさん(夫・64歳・アルツハイマー型認知症)を自宅で世話〕


◇七年前 発病の夫(つま) 六十四 二年前から〈要介護5〉に

◇申請し 「障害年金」受給する その上 「精神障害手帳」も

◇「特養」の 入所申請 未(いま)だせず 迷いながらも 日々を夢中に 

◇夫(つま)時に〈フランケンシュタイン〉化身役 「木曜会*」にも 参加叶わず

(*)木曜会=支部主宰で毎月〈第一木曜日〉に催している「認知症の人と家族」を
主役とする「外歩き・見学等」を中心にした「行楽会」のこと。

◇穏やかに 我と一緒に外出す なれども帰途には 〈化身〉の夫に

◇新薬の 「メマリー」服用 始めたり かなりの〈良化〉に 恵まれる夫(つま)

◇〝ご主人の 「メマリー効果」はかなりです〟 主治医の一言 我が家に朗報

◇「ショート」の日 迎えの車を待つ夫 なぜかその日は スムーズに乗る

◇乗り込んで 笑顔で会釈の夫を見る かつての伴侶が 蘇る朝

◇その笑顔 発病してから 七年目 感激の我 しばし動けず

◇あの笑顔 帰宅の時にも見られるか 期待と不安が 暫く交錯

◇帰宅の日 これまで有りたる〈ギクシャク〉は 姿消しくれ 真にスムーズ

◇出迎えの 我に〈笑顔〉の彼が居た うれしげ様子に 思わず手を振る 

◇いつもなら なかなか降りない彼だけど 自分でドア開け ストンと車外へ

◇それ以降 「ショートステイ」の行き帰り 夫に戻った「笑顔」 嬉(うれ)しき

◇良い兆し 〈言葉遣い〉に現れる 主語や述語も 滑らか発音

◇このところ 声かけ専ら私から それが変わって 彼からも有る

◇傍(そば)へ来て〝右ってどっちさ〟訊く夫〝右ならコッチよ〟我等は〈夫婦〉ぞ

◇「メマリー」の 5ミリを増やして10ミリに 年が明ければ 〈20ミリ〉に増

◇週ごとに 「ショートステイ」と自宅とを ローテーションする 「介護プラン」で

◇「メマリー」の 副作用にか〈失禁〉の 増える気配を 家族でカバーす

◇愛娘(あこ)の言う 〝失禁 始末はやればいい 〈父さん笑顔〉が  何より嬉しい〟

◇心配は 他の病気の〈受診〉なり  採血 胃カメラ MRIなど

◇時間かけ 息子や娘と話し合い 「家族ぐるみの 介護」の流れを

◇夫にも 我にも重なる〈ストレス〉を 和らげくれるは 〈子等のサポート〉

◇副作用 それ程ヒドクは出ぬ夫 階段トントン 上る姿も


[杉山代表]~新薬「メマリー」について

□「メマリー」の 服薬時間は決まりなし 〈朝が適当〉 例外も有る

□〈適・不適〉 人によっても様々で 主治医と話して 試すのもよし

□新薬の 続いて登場* 良いことは 〈選択範囲が 広がった〉こと

(*)新薬の連続登場=平成24年6月~7月に、「認知症」の進行を遅らせる
〈アリセプト〉の他に、新薬として「レミニール、メマンチン、メマリー、 
リバスタッチ(イクセロンパッチ)」が発売されています。
いずれも「医療保険適用薬」です。


  (25年3月懇談会から)
〔B〕
〔BRさん(夫・64歳・アルツハイマー型認知症)を自宅で世話〕


◇利用する 「ショートステイ」と「デイサービス」 月の殆ど 自宅に居らず

◇我等住む 四階建てなる〈マンション〉は  エレベーターだけ 3階止りに

◇「デイサービス」「ショートステイ」への行き帰り 〈3階・4階〉昇降苦労が

◇初期の頃 苦もなく昇降 わが夫(つま)も 今では施設の スタッフ介助で

◇昨年の 7月発売 新薬の 「メマリー」服用 夫はいささか

◇それまでは 〈末期〉を覚悟の時もあり 荒れて騒いで 刻苦 味わう

◇「メマリー」の 服用始めた二日後に 「笑顔」が夫に 戻って喜悦す

◇このところ「メマリー」効果も落ち加減 けれども頼めば〈笑顔〉出す夫(つま)

◇日常の 〈身体動作〉の殆どは 「失行*」となる 夫(つま)の哀しき

(*)失行=運動器に異常がないのに身につけた一連の動作を行う機能が低下する
ことをいう認知症の症状の一つ。

◇〈洗顔〉は  ムリとなりたる夫なり 私が介助す 〈蒸しタオル〉で拭く

◇先日も 私が拭いて〝ヨシ!〟と云う すかさず夫は 〝エライ!〟と一言

◇このように 夫の発語はフイと出る 何かのはずみで 〈感情表現〉?

◇歯磨き時 ブラシを咥(くわ)えてしまう夫(つま)表情だけでは 真意は解らず

◇咥(くわ)えてる 歯ブラシ抜けずに困惑す 朝のひと時 〈口腔難題〉

◇夫(つま)既に 〈錠剤〉飲み込み不可となる 思案の挙句に 主治医に相談


[小林司会]

◆歯磨の 滑らか手立てに向いている 〈スポンジブラシ〉を 用いること良き

◆薬局で 処方の薬を〈粉末〉に 御飯やおかずに 混ぜて飲ませる

◆錠剤も 粉にしたとて変らない 薬の効果は 同じと確信


[杉山代表]

□〈粉〉避けて 〈錠剤〉にする その訳は 〈苦味の強さ〉を 避けるためなり

□〝錠剤が飲めない〟 ことをば告げること 主治医は必ず 〈処方〉に応ずる


◇〈緩下剤〉 服用  案配ムズカシイ 夫の便秘と 下痢との調整

◇初体験 〈便秘〉と〈下痢〉との対決は  愛する夫の 〈新陳代謝〉よ


□〈緩下剤〉 調整なかなか難しい 個人差あるのが 当たり前なり

□〈排泄〉の スムーズ目指すは苦労でも 「介護の真髄」 ここにありとぞ


◆思い出す 妻の〈排泄〉苦労した 便秘と下痢との 繰り返しには

◆〈緩下剤〉 飲ませて効果が現れず 焦って大目に 後が大変

◆便秘から いきなり下痢する大量に 量を減らすと 再び〈便秘〉に

◇時々は スムーズ排泄やって来る 「介護の苦労」の 報われる日も


□〈緩下剤〉 どれを選ぶも同じなり 〈便秘と下痢〉との 調整「至難」で

□液体の 「緩下剤」にも挑戦し 病者の様子を 伺うのもよし
2017/10/07

櫻久 介護話短歌 (第十六回) その2

     [櫻久 介護話短歌] (第十六回)~その2 

(25年11月懇談会から) 
〔B〕
〔BRさん(夫・65歳・アルツハイマー型認知症)を自宅で世話〕 


◇わが夫(つま)は 発病してから約8年 症状いろいろ 一昨年まで

◇懸念する ショートステイの長(なが)滞在 我への「認識」失う夫(つま)をば

◇プログラム 「ショート5日」を〈月3度〉 「自宅介護」を 交互に〈5日〉

◇プログラム 進める間に夫(つま)も馴れ 現在「ショート」は 〈9日・3回〉

◇プログラム 我らに「リズム」をプレゼント 様子見ながら 続けて行きたい

◇お陰様 夫の機嫌も良好で 帰宅の日の夫(つま) 私に〈笑顔〉を

◇自宅では 〈失語状態〉明らかで 〈食事の時間〉も  長くなり来る

◇このところ 夫は動作が自立せず 〈起き上がること〉 自力ではムリ

◇非力なる 私の動作もままならず 懸命尽くして 〈30分〉ほど

◇正月に 夫の〈入浴〉介助する もはや限界 超えたと実感

◇我等とて 努力の限りを尽くしたり 身近な〈夫〉で 子供の〈父〉には

◇いろいろと 迷いと思案の〈今の時期〉 「特養」申請  依然為しえず

◇「介護者」に 成りしお陰で知り得たる 友人宅での 〈介護の様子〉を

◇献身の 介護の有様 かいま見て 〝自分はこれほど 出来るだろうか〟

◇夫(つま)はもう 湯船の場所すら分からない 風呂場に入って 座り込むなり

◇お風呂場の 〈ドアの間近〉に座る夫(つま) 息子もこの時 〈大奮闘〉する

◇自力では 立ち上がれない夫ゆえ 〈自宅入浴〉 諦めるしかない

◇現在は 「ショート」も「デイ」でも入浴す 介護スタッフ 尽力に謝す

◇先へ行き 「自宅介護」に限るなら 「入浴」課題が 当然出てくる 


[小林司会]

◆〝何もかも 自分独りでやり通す〟 気持は分かるが 無理は禁物

◆わが妻も 体重たかだか〈50キロ〉 それでも〈自宅入浴〉〝大変でした〟

◆体重が 「70キロ」なる夫君では 〈家族のサポート〉 かえってアブナイ

◆ご存知の 「介護保険」で〈訪問〉の 〈入浴サービス〉 利用を勧める



◇無理なこと 百も承知の私です でもでも やっぱり 〈仲良し〉一緒に

◇出来るだけ 夫と一緒の 〈時間〉をば 多くしたいと 望む私が


◆その気持 保つ為には〈プログラム〉「ショートステイ」を 工夫する良き

◆「特養」へ 入る直前わが妻も 「ショート」の期間は 〈延べ20日間〉

◆工夫して 施設の人とも話し合い 〈月を跨いで 合計20日(はつか)〉に

◆「信愛」の 貴重なることよく分かる けれども 己の「健康確保」も


(26年1月懇談会から)
〔B〕
〔BRさん(夫・65歳・アルツハイマー型認知症・長年自宅介護を続けて来たが、
最近「特養」へ入所)を通所して世話〕


◇わが夫(つま)は 〈55歳〉で発症す 今〈65歳〉で 〈要介護5〉

◇わが〈介護〉 自宅で尽くすもギリギリに 「特養」申請 心に決めたり

◇わが介護 語り尽くせぬ苦労あり 〈要介護5〉なる  日々の有様

◇「デイサービス」「ショートステイ」を利用する つなぎつなぎの 介護生活

◇わが子らの 〈心身こもった援助〉得て 10年続けた わが介護なり

◇去年(こぞ)の夏 夫の病態 悪化する 施設スタッフ 助けくれたり

◇秋になり 夫の状態 最悪に 「ADL*」など 殆ど非自立
(*)ADL=日常の生活動作のこと。(activities of daily living)

◇独りでは 夫の体を動かせず 屋内 移動も 不可能になる

◇朝起きて 床に夫は座り込む その日一日 動かぬままに

◇就寝時 ベッドへ夫を寝かす為  息子と二人で 力を合わせる

◇夜遅く 息子が帰宅のこともあり 夫を見守り ひたすら待つだけ


〔BRさん(夫・65歳・アルツハイマー型認知症・長年自宅介護を続けて来たが〕
(お話の続き)


◇夫(つま)今は 自力歩行が不可となる 室内移動も 息子か私が

◇歩けぬが 夫は機嫌は悪くない 〈食欲〉盛んが 支えとなってる?

◇しばらくは 体の〈左傾(さけい)〉が続いたが 服薬中止し どうやら良くなる

◇両の手が 自在に動かぬ夫なり 「食事」も私の 介助で何とか

◇幸いに 夫に〈暴力〉現れず これまで「介護」を 拒まれたことなし

◇わが介護 穏やか病態 恵まれる 他人(ひと)に抗(あらが)う ことなき好運

◇デイサービス ショートステイでの生活も 介護スタッフ   抗(あらが)うことなく

◇先ほどの 〔Mさん〕お話もらい泣き 〈お困り様々〉 わが身に引き換え

◇噛み締める 安心 安堵をこのところ 打って変わった 「自分の時間」も

◇このように 様々〈限界〉確認し 「特養」申請 手続きした我

◇好運の 我等に訪れ チャンス得て 入所を果たした 去年(こぞ)の暮れなり

◇幸いに タイミングのよい「入所許可」 「ショート」で利用の 施設に〈空室〉

◇申請は 2ヶ月以前の〈11月〉 夫の入所は 「クリスマスの日」

◇予約した 〈師走のショート〉を利用中 夫はそのまま 〈入所〉が叶えり

◇不思議なり 〈信仰〉持たない我等にも 「懸命介護〉に 「贈り物」あり

◇わが役目 済んだわけではないけれど 老いたる両親 K市で暮らせり

◇年齢は 父〈88〉元気なり 母〈83〉 「認知症」病む

◇〈週一度〉 車で実家を訪れて いろいろ世話する 一泊過ごして

◇僅かずつ 母の病態 進んでる 〈要介護4〉 ほとんど「寝たきり」

◇最近は 父の電話も切迫感 〝早く来れぬか 助けて欲しい〟と
2017/10/07

櫻久 介護話短歌 (第十六回) その3

     [櫻久 介護話短歌] (第十六回)~その3

(27年5月懇談会から)〔BRさん(夫・66歳・アルツハイマー型認知症・要介護
5・「特養」入所中)を先頃〈看取られる〉〕


◇先月の 二十八日「夫(つま)看取る」 〈謝意〉伝えるべく 参上しました

◇享年は 〈66歳〉 惜しまれて 〈若年性〉たる 「アルツハイマー」

◇発症は 〈56歳〉盛年期 〈闘病10年〉 よくぞ闘う

◇闘病は 「自宅介護」を主軸とす 〈家族ぐるみ〉の  渾身 献身

◇縁有って 「特養」入所を〈一年半〉 看取りのその場は 「特養」なりけり

◇わが夫(つま)は 長年苦闘す〈皮膚疾患〉 「アルツハイマー」 発症 同時期

◇苦しんだ 皮膚のかゆみと闘った 「カユミ指数」は  普通の〈千倍!〉に

◇掻くことも サスルことさえ 意のままに ならない夫の 「苦悶」の哀しく

◇終末は 体内水分 枯渇せり 「脱水症」こそ 「告別病名」

◇〈血流〉の 殆ど停まって滞る 「夫の心臓」 断末 絶叫

◇遺憾なり 夫の「皮膚炎」診た〈ドクター〉 〈完治〉目指して 遂に果たせず

◇親族と 我ら家族と臨終に 立会い叶って 「夫の旅立ち」

◇前日も 〈食欲〉盛んな夫(つま)ゆえに  我にもいささか 〈気持の緩み〉が

◇「終末」の 近寄る気配の まるでなく 「延命」考慮の 機会失う

◇案の定 病院側から 再三の 「延命」如何を 質された我

◇おそらくは いかなる「延命」するとても 「夫の心臓」 応答無からん


〔BRさん(夫・66歳・アルツハイマー型認知症)を先ごろ看取る〕(お話の続き)

◇発病時 「大黒柱」の夫なり 我は〈主婦〉する 子等〈育ち時〉

◇夫(つま)病んで 「大黒柱」が倒れては 我ら家族の 「大ピンチ」なり

◇わが夫(つま)の 発症の頃この病気 「認知症」ではなく 「痴呆症」という

◇「認知症」 言葉も理解も未醸成  映画もテレビも 〈未登場〉なり

◇文学も 僅かに通じる〈小説〉は 「有吉佐和子」の 『恍惚の人』

◇薬剤は 進行遅らす「アリセプト」 全ての事柄  始まりの頃

◇わが夫(つま)は 「頭脳明晰 日本一」 我の確信 これに尽きたり

◇夫(つま)自身 〈闘病意欲〉は盛んなり 生活 不具合 見事に凌いで

◇敏感に 夫の異変を訴えて 主治医の許へと 駆けつけた我

◇「認知症」 最初に診断ドクターに 〝よくぞ発見!〟 褒められた我

◇現在の 「検査手立て」のいろいろが その時有りせば もっと〈早期〉に

◇診断が 早期なりせば わが夫(つま)の 〈日常不安〉も 安らぎ得た筈

◇後悔も 無念も数えて限りない されども我は 尽くせり「全身全霊」

◇短くも 長くもありしか 「11年」 我ら家族の 〈奮闘の日々〉

◇〈友引〉や 〈GW休日〉重なって 「夫(つま)の葬儀」は 待つこと三日も

◇この三日  子等ともジックリ話し合う 「父の棺」に 〝何を入れるか〟

◇「回想」は ナゼだか〈昔〉に戻らない 「闘病 歳月」 我らを占領

◇有った筈 「元気で明晰 お父さん」 子等の畏敬も 遥か彼方(かなた)に

◇涙あり 笑いもありたる「和談」こそ 夫の残した 「プレゼント」とぞ

◇息子への 〈認識〉途切れし時期もあり〈憎悪の言葉〉を 吐く夫(つま)哀しき

◇父想い 母を気遣い 息子言う 〝僕には父親 もう居ないのさ〟

◇〈失禁〉の 後始末だけ娘には 〝やらせてならじ〟と 気遣った我

◇実際は やむなく遭遇  幾度(いくたび)か 己に打ち勝ち  耐えたりわが娘(こ)よ

◇我開く   ブロムに細かく書くつもり 我らが「生活(つたき)」の この「11年」を

◇タイトルは 『忘れてしまわないうちに』 〝どうぞ出来れば お読みください〟


(27年5月懇談会から)
〔BRさん(夫君を最近看取る)報告と謝辞のため参加〕(お話の続き)


◇私とて 困惑 疑念と付き合った けれども持ち得た 「一つの存念」

◇「人 変わる」 如くに見えても「夫」なり  彼は〈病人〉 私は〈健康〉

◇だからこそ 彼は われ等*の庇護の下(もと) 守られ 護られ  己も努力を
(*)われ等=〔BRさん〕と子供達

◇初期の頃 「ショートステイ」を嫌悪する 夫とやりとり 〝行くでしょ〟
〝行かない〟

◇企(たくら)んで 子等とも協力〝お父さん〟「ショートステイ」へ連れ込んだこと

◇そのうちに 夫も〈一皮むけた〉のか 「ショートステイ」も 素直に〈宿泊〉

◇相手をば 慮って〈介護する〉 これが「基本」と 私は確信

◇「認知症」 病態 進めば当然に 「認識障害」 日常になる

◇不思議にも 〈理解〉や〈判断〉ごく偶に 見事に復活 「感情」伴い

◇息子居て 我らが〈期待の星〉なりき 見事にクリアす 「国家試験」を

◇この朗報 「デイ」から戻った夫(つま)に告げ 我らは抱き合う 親の欣快

◇驚いた 夫は〈笑顔〉で我覗く 「朗報」の意味  感得したらし

◇〝分かったの!〟 我は叫んで握手する  夫の両目に 泪 光るか

◇脈々と 生きていたのか〈父性愛〉 〈病態〉進行 まみれながらも


[三橋司会]*

(*)三橋司会=三橋世話人は、平成26年11月家族懇談会から、それ迄の小林世話人
(現在支部副代表)に替わって、司会者を務めて居られます。


◆〔BRさん〕 我とは〈同志〉で共々に 「伴侶介護」の  〈共同戦線〉

◆発病も 症状経過も 相似たり 後輩仲間の 「介護の教科書」


◇「懇談会」 時折 出させていただいて 〈吐露話〉の場 恵まれた我

◇先生*に 仲間に様々教えられ 私の渾身 途切れることなく

(*)先生=支部代表 杉山孝博氏(内科医・川崎幸クリニック院長)

◇参加して 思う存分〈吐露話〉 聞いていただき 深甚 感謝す


(櫻久の付記) 夫君を看取られてからの〔BRさん〕は、ご自分の「ブログ」を
続けるばかりでなく、神奈川県支部の依頼を受けて下さり、「認知症をテーマとする
講演」を時日を置きながらして下さって居られるとのことです。今後とも続けて
下さることを、他所ながら願っています。
2017/09/27

櫻久 介護話短歌 (第十五回)

     [櫻久 介護話短歌] (第十五回)~その1

(コメント)
① 支部代表・副代表・若年性認知症責任者及び当日の司会者はそれぞれ実名(苗字
のみ)を表記します。
②〔〕の中にA若しくはBとあるのは、病態の時期の表示とします。
[A]=初期 [B]=中期 [C]=後期。
③今回は、5人の「男性介護者の介護話」を経年で紹介します。女性介護者が
培う、それとは異なった様々な介護苦労の裏表を、読みとってください。
④前回と同じく、登録幅の関係で、歌の最初に「発言者の判別印」を次のように付す
ことにします。
・◇印~介護家族 ・◆印~司会者 ・□~代表 ・▼印~副代表・▽印~櫻久の歌



(23年7月交流会から)
〔B〕
〔KRさん(妻/60歳・アルツハイマー型認知症?前頭側頭型認知症?)を自宅で世話〕 


◇五年前 初診の病名「うつ病」と なれどもわが妻 「アルツハイマー病」

◇〈主婦〉の妻 病態いくらか進み来て 〈火元の始末〉が  おぼつかなくなる

◇不安感 増えているのか妻 必死 〈出社の私〉の  後 付いて来る

◇止むを得ず 身を切る思いで〈退職す〉 今では一日  傍に居る妻

◇耐えかねて 自身の主治医に相談す 「専門病院受診」 勧めらる

◇妻連れて 「専門病院」受診する いろいろ診察 「認知症」とぞ

◇診断後 担当医師から一言は 〝ご本人にも 知らせてください〟と

◇去年(こぞ)の春 病態進行 顕著なり  〈暴言・暴力〉〈失禁〉までもが

◇〈失禁〉は 昼夜を問わずに妻襲う 夜の不眠を 体験の我

◇散歩中 〈迷惑行為〉に走る妻 公園の花 何度かモギ取る

◇目を離す そのスキ狙って早足で 禁止の校庭 入り込む妻

◇思わずも 叱る私に逆ギレか 暴言連発 妻の哀しき

◇〈暴力〉は 足を使うを常とする 世話する私に 〈蹴り〉の頻繁

◇今通う 二ヶ所の施設の「デイサービス」 週に四回 二日ずつなり

◇妻の〈蹴り〉  我を狙うはいいとして  「デイサービス」の    スタッフへも向く

◇通所中 〈妻の暴力〉激しきか  遂に一ヵ所  利用を断念

◇打ち続く 過労と不眠にヘキエキし 〈体調〉崩した 慄然のわれ

◇体調を 立て直さんとて申請す 「ショートステイ」に 〈妻の滞在〉

◇一向に 〈妻の暴力〉収まらず  この故もって 利用を拒否さる

◇公園で 遊戯の子供らの楽しげに  妻は近寄り いきなり〈大声〉

◇驚愕の 子供ら遊戯を中断し 妻をば凝視す 不安と疑問と

◇近づいて 我は〝ゴメン〟と謝って 子等に説明   〈病気〉のことなど

◇必死なり 子等に通じる筈はない  けれども説明  しばらく続ける

◇漸くに 〈安堵〉の笑顔を見せる子等  何処まで分かった?   「認知症」のこと

◇不思議なり   その間 俯(うつむ)く妻が居て   さっきの〈大声〉  何処かへ消え去る

◇エチケット 全く忘れた妻となる 〈ゲートボール〉の  輪にも〈怒号す〉

◇散歩中 いきなり〈暴力〉リスクあり すれ違う人 油断は禁物

◇一刻も 〈ジッとしてない症候群〉 出入り頻繁 妻の日常

◇「デイサービス」 〈清潔ケア〉をば嫌がって 身を堅くする 妻の病態

◇自宅での 〈入浴〉我には限界で 〈失禁〉頻繁 苛烈な介護に

◇苛酷なる 介護状況 切り拓く 〈智恵〉を求めて 初参加せり

(櫻久の付記)〔KRさん〕が、6年前に開かれた「家族交流会」でお話しをされた
後の「伴侶介護」の様子については、その後のご参加がないため、分かっておりま
せん。此処にも、「前頭側頭型認知症」の介護の大変さを伺えると実感します。


(25年3月懇談会から)
〔A〕
〔DEさん(妻・58歳・軽度アルツハイマー型認知症)を自宅で世話〕


◇転勤族 勤めを終わって一段落  同時に向き合う  妻に〈異変?〉が

◇転勤に 続いて転勤30年  苦労の連続  妻 痛めるか

◇三年前  妻に異変の現れる  テキパキ家事処理  おぼつかなくなる

◇齢(とし)のせい  軽く考え経過する 異変深まり 「メンタルクリニック」へ

◇医師の言う 〝これは〈うつ病〉〟簡単に されども一向   〈症状〉消えずに

◇〈抗うつ剤〉 服用続けて治らない 妻の異変は  高まる一方

◇ひょっとして 妻の病は「認知症?」  疑惑深まる  私の心情

◇決意して 妻を伴い受診して 〈検査入院〉 大学病院へ

◇検査受け いろいろ診察 妻受けて 診断病名    「アルツハイマー型認知症」

◇告知さる 診断病名 改めて  妻と私に 〈大ショック〉となる

◇この時を 出発点にと始まった   妻と私の 〈向き合う日々〉なり

◇〈距離感〉の 判断出来ない今の妻 〈物干し家事〉にも 障り生まれて

◇日常の 会話の何とか成り立って  初期の病態   これからどうなる?

◇家庭での 妻の日常〈ギクシャク〉も 親族・友には  見事になめらか*

(*)親族や友人にはキチンと=他人に対してはさりげなく振舞えるーー「認知症」
理解の9大法則・1原則の「第3法則/自己有利の法則(杉山本)」

◇彼等には 〈妻の病〉は伝わらず 「打ち明けの是非」 葛藤する我

◇これまでの 苦労の蓄積 妻に出る 〈今後の介護〉は  我の役目と

◇「妻 介護」 こころ決めるも今の我 〝何をどうする〟 迷うばかりに

◇生活の あらゆる事々 楽しめぬ  妻の日常 悲憤にまみれる

◇この「つどい」 妻を伴なうこと出来ず     心情思って 家に残せり

◇最近は 街へ出ること恐怖する   対人関係   自信 失(な)くすか

◇妻 連れて   車で外出 出る言葉   〝後から車が つけて来るわよ〟

◇先ごろの 〈河津桜〉の花見では   妻の〈恐怖〉で  早々 帰宅

◇人ごみに 対する恐れの激しさは   以前の妻から   思いも寄らず

◇今は唯  暗中模索の我なれど 「つどい」に参加し 「知見」得ま欲し

◇介護度は   〈要介護1〉なる妻なれど   次には〝上る〟と  ケアマネの言う

◇今 妻は 「メマリー」& 睡眠薬    服用している  日常にあり

(櫻久の付記) 前回取り上げた〔MCI〕(軽度認知障害)に似た病態の〔DE
夫人〕ではありますが、〈距離感〉の乱れや、〈妄想)が襲ってくるような症状が出て
いると思われますが、その後の進行があるかないかが、気掛かりです。その後の
〔DEさん〕の「懇談会」への参加の有無は承知していません。


(25年3月懇談会から)
〔A〕
〔SNさん(妻・60歳・前頭側頭型認知症)を自宅で世話〕(初参加)


◇60歳  教員 務めしわが妻は 〈早期退職〉 〈56歳時〉に

◇退職の  理由は〝病む姉〈介護〉〟なり されども〈真実〉   隠されており

◇自らは 「記憶喪失」自覚する 受け持ち生徒の 〈顔〉を覚えず

◇パソコンで 生徒の写真を〈カード〉にし 妻に持たせて 凌いだことあり

◇限界を 自ら感じた妻〈辞職〉 「姉の介護」を 退職理由に

◇三年前 自ら病院 受診する   告知受けるは 「前頭側頭型認知症」

◇診断後 服用続ける「アリセプト」   効果 疑問も   飲み続けおり

◇介護度は   今〈要介護1〉 初期ゆえか 特に顕著な   〈困り事〉なし

◇〈週1〉で 「デイサービス」へと通う妻   自転車往復   トラブルもなく


[小宮世話人(責任者)]

●「奥様の 自転車走行 危険です 〈事故のリスク〉が 高くなります」

●街の中 〈自転車走行〉最中に 〈事故〉に出会った 「認知症の人」

●ご本人 「前頭側頭型認知症」 〈拘り症状〉 硬く守って

●〔SNさん〕奥様〈自転車〉愛用す 「前頭側頭型認知症」 拘り持つかも


◇〈自転車〉に   拘る母をば懸念する   わが娘(こ)の心配   尽きることなく

◇〈教職〉の   職場を離れた妻なれば 〈重圧〉逃れて 安堵の様子が

◇その代わり 家庭の妻には異変あり 〈主婦の役目〉の   ギクシャク幾つか

◇料理する   食事のパターン固定する   〈三種のメニュー〉が   三日のサイクル

◇三日おき 「天ぷら・シチュウ・コロッケ」と   ヘキエキの我   食欲減退

◇日常の 会話に支障は無けれども 「直前記憶」の 忘却確かに

◇〝スープより    コーヒー頼む〟 と言い置いて   離れて戻ると     スープがキチンと

◇〈同じ物〉 何度も買っては戻る妻 「物忘れ」にや 「コダワリ」ならんか

◇初参加   我等の状況 確認す 〈妻の病い〉の   これからのこと


[小林司会](現在「アルツハイマー型認知症」の夫人が「特養」入所中)

◆わが妻も 初期の時には同様で スーパー買物 繰り返したり

◆陰ながら 妻の行動 確認す 店内巡りつ 「同じ買物」


◇有難い   娘が差し出す〈救いの手〉 積まれた品々   引き取りくれたり

◇これからも   近くに別居の〈娘の手〉 時折サポート   受けつつ介護を

◇参加して   我の〈困惑〉払われて 〈助言〉も戴き 〈光〉見えたり

(櫻久の付記) これ迄の「家族懇談会」で傾聴して来た「認知症」の初期段階での
症状は、その「型」によって違っている点もあり、重なっている点も見受けられ
ます。〔SN夫人〕の場合、「前頭側頭型認知症」の症状としては若干疑問に思われ
ますが、その後の〈病態進行の経過〉が不明のため、断言は出来かねます。
2017/09/27

櫻久 介護話短歌 (第十五回)

     [櫻久 介護話短歌] (第十五回)~その2

(27年7月交流会から)
〔B〕
〔TOさん〕(妻・62歳・前頭側頭型認知症)を自宅で世話・ご自身は勤務有り〕

◇妻 今年 〈62歳〉で元気なり 〈55歳〉時 「認知症」となる

◇病名は 「前頭側頭型認知症」 七年経過し 〈要介護5〉にまで

◇苦心する 夫婦二人で暮らすため 勤務と介護の 〈時間調整〉

◇月曜日 火曜・水曜・木曜日   加えて金曜 「デイサービス」なり

◇朝の九時 昼間を通じて  午後五時半 妻を預ける 「デイサービス」へと

◇その上に 午後五時半から  ヘルパーさん 我が家を訪問 妻を介護す

◇勤務終え 帰宅の時間は  午後の九時  平日介護は  ここから始まる

◇週末は 終日世話する妻のこと 〈己の時間〉の  捻出 苦労す

◇ヘルパーの 居ない状態 夜に来る  家事の片付け 私の役目に

◇片付けに 専念する時〈気を抜けず〉 「周辺症状」 出す妻が居る

◇勤務する  終日 昼間の時間には   懸念払える  「介護サービス」

◇困惑の 最たる課題は〈妻〉のこと   万が一での  「孤立」の状態

◇生活の 自立の叶わぬ妻ゆえに 生きる道筋  何とか〈光〉を

◇〈事故被害〉〈体調異変〉のリスクなど 考えあぐねて 際限もなく


▽ベテランの 男性介護者〔TOさん〕 日頃の苦楽を 坦々お話

▽典型的?  「若年性認知症」文字通り 〈体力盛ん〉が 〈介護〉の負担に


◇困り事 強いて云うなら  家内から 〈目が離せない〉こと    (身辺整頓〉が

◇「子」を持たぬ 我等夫婦である以上 妻の「介護」は 当然 私が

◇〈暴力〉は これまで妻にはまるでなく 割合穏やか 過ごしてくれます

◇七年前 発病直後は〈過活発〉 〈徘徊症状〉 しばしば出た妻

◇一度など  出て行ったきり〈一週間〉 連絡とれない  妻にショックも

◇頻繁に 家を飛び出す妻が居た 私は〈勤務〉で  妻は〈孤独〉で

◇その頃は 「介護保険」の理解なく 「デイサービス」にも  思い至らず

◇どうしても 〈手立て〉得ねばと奮発し 「介護保険」に  救助求める

◇困惑と 不安が頂点 達したは 「一週間もの」  「妻の蒸発」

◇〈徘徊〉が  収まる頃から妻 変わる 「認識障害」 だんだんハッキリ

◇「しゃべること」 得意にしてきた妻なれど  〈障害兆候〉 強く出てくる

◇しゃべるのは 相変わらずだがその〈中味〉  何を言うのか サッパリ分からず

◇この〈落下〉 〝やはり病気〟と実感し 〈否定〉や〈反論〉 差し控えた我

◇〝ウン ウン〟と  〝そうか そうか〟と云いながら  妻との会話を  保つ気配り

◇〈黙り込む〉  妻ではなくして〈シャベッてる〉  かえって私も 気が楽になる

◇何か云う 妻に対して〝ああ そうだ〟 〝そうそう そうだね〟 私も応ずる

◇合図ちを 打てば表情和らいで  妻も頷(うなず)き 〈会話〉成り立つ

◇分かること 既にないのは承知でも 我等夫婦の 〈会話〉はこれなり


▽〈割り切りと 受け入れ〉見事に会得する 〔TOさん〕堅持の 「和みの介護」よ

▽独学と 自力開発〈介護術〉 職務果たしつ 極めたる今


◇勤務日は 「デイサービス」へと妻預け 午後五時半からヘルパー 依頼す

◇委託した 時間の中では 〈妻散歩〉 一時間ほど ヘルパー必ず

◇天候が  許すかぎりで〈妻散歩〉 大事なことだと 確信するなり

◇〈困る事〉 事実いろいろあるけれど 「当たり前」とて 割り切っている

◇妻の世話 向き合う時には当然に 私以外は 誰にも出来ない

◇「割り切り」と 自然に馴染んでいくことで 〈ストレス〉流して 私も気楽に

◇初期の頃 こちらも〈病名〉分からずに 妻を厳しく 叱ったことあり

◇妻の為す 異様な動作を見咎めて 〝何をしている!〟〝やってはイカンよ!〟

◇その内に 〈妻の病気〉は「認知症」 知らされ学んで  霧 晴れるなり

◇〝ショウガナイ〟 諦(あきら)め覚えて〝まぁいいか〟 割り切り会得し 一歩前進

◇物事の 片付けノウハウ 滑らかに 今では〈叱責〉 皆無になってる

◇妻 今は 自分の処し方 分からずに 殆ど〈介助〉が 欠かせなくなる

◇肝腎の 〈トイレ〉も 私の誘導で 始末するのが 日常になる

◇〈食事〉とて 所作の半分 不可となり  私の介助で 何とか済ませる

◇救いなり 〈足の丈夫〉な妻が居て 歩けて動けて 体調は良し

◇〈飲みこみ〉の 滑らか今でも保(たも)ててる 〈食欲〉割合 衰えない妻

◇主治医には 〝〈嚥下の力〉に要注意〟 言われているのが 妻のこの頃

◇嚥下力  落ちてくるのは何時頃か  その時期 分からぬ  主治医でさえもが


[杉山代表]


□「若年性認知症の人」進行は 〈高齢認知症〉より 速さ〈三倍〉


▽暫くは 〔杉山代表〕〔TOさん〕 若年性認知症の人 寿命でやりとり


□初期の頃  活発活動 可能時期 〈介護〉が一番  大変な時期

□なぜならば 〈症状〉激しさ増すばかり  介護者自身も 〈心の葛藤〉

□病態が 進むと動きも鈍くなり 〈介護〉の主軸は 〈体力勝負〉に

□このあたり 〈社会サービス〉活用し 〈疲労〉和らげ 活力回復

□〈過動性〉 失せて動きも無くなれば 「施設」の受け入れ 滑らかになる


◇現在の 〈介護態勢〉三者なり 〈デイ〉と〈ヘルパー〉 伴侶の〈私〉と

◇もし仮に 私に〈病い〉が出た時に 妻を受け入れ 〈介護の施設〉は?

◇現在の 「介護保険」の負担額 〈月七万円〉ほど 支払 励行

◇初期の頃 かなり〈ストレス〉溜めていた 〈妻の徘徊〉私に〈気付き〉を

◇〈徘徊〉の  対応 私も腐心する 〈会社〉を休んで 探索 専念

◇徘徊先 妻の行き先 予想して その土地 探した 苦労刻んで

◇遠方は 東京都内に及ぶなり 〈元気な脚力〉 妻は発揮す

◇ケイタイを 所持する妻ゆえ 時々は 辿った土地から 連絡もあり

◇〈一週間〉 行方不明のその時の 最後の連絡 〈東京 小平*〉

(*)小平=東京都小平市 北西部付近の市で人口約19万人(:17年9月現在)

◇その間の 妻の行動 解らない 〝どうして過ごせた?〟〝何を食べてた?〟


[三橋司会] 

◆〔TOさん〕 貴方の見事な〈介護〉振り 吐露して戴き 感服しました

◆今後とも 〈職務と介護の二本立て〉〈サービス*〉駆使して 健やか日常を

(*)サービス=「介護保険」による「デイサービス」・〈訪問ヘルパー〉 そして「
ショートステイ」等を言う。
2017/09/27

櫻久 介護話短歌 (第十五回)

     [櫻久 介護話短歌] (第十五回)~その3

(28年5月懇談会から)
〔B〕
〔TSさん(妻・65歳・アルツハイマー型認知症)を自宅で世話〕(初参加)


◇県域の H市で暮らす〔TS〕で 本日 初めて 参加しました

◇見渡すと 女性の方々 大勢で 〈介護の役割〉 持って居られる

◇この様子 裏を返すと〈男性〉が 「認知症の人」 多いと推察

◇わが妻は 〈65歳〉で病んでます 「若年性認知症」 アルツハイマー型を

◇診断は 〈57歳〉8年前  介護度 今では 〈要介護5〉

◇身の回り 自分だけではムリとなる  周りの手助け  必ず〈必要〉

◇今日は妻 連れて来たいと思ったが 〈自分が疲れる 止めにしました〉

◇三食は こちらが作ってさえやれば 何とか〈独り〉で 食べてはいますが

◇困り事 やはり〈トイレ〉の問題で 自立を失い 〈介助〉が絶対

◇〈失禁〉は 夜間は当然 覚悟する 独りで〈トイレ〉へ  行けない妻ゆえ

◇〈失禁〉を カバーするため着けている リハビリパンツも   下ろしてしまって

◇やむなくて 布団に「カバーのシート」敷く なぜか家内は 起きだし〈失禁〉

◇他の場所 〈失禁〉リスクが高くなる  〈タタミ〉や〈板の間〉 恐怖してます

◇あと一つ 「困っている」のは〈会話〉です  私が〈イライラ〉  家内も同じく

◇何故ならば 家内は決して頷(うなづ)かず 私の言うこと 通じないのか

◇我忘れ 思わず家内を叱りつけ 己の〈感情〉 制御出来ずに

◇「叱責」は 〝してはいけない〟 承知だが 〈感情抑圧〉イライラ高まる 

◇妻とても 私の言うこと分かるらし されども「プライド」   傷つけたくない?

◇〈朝一〉で 〈夫婦衝突〉起きた日は 沈んだ雰囲気 なかなか消えない


[三橋司会]


◆ご指摘の 「若年性認知症の人」〈男性に 多い〉というのは    確かなことです

◆少人数 「認知症」の妻 介護する 「男性介護者」 この会にも居る

◆私(わたくし)も 隣の〔小林副代表〕も  揃って長年 「妻 介護する」

◆同様な 様々 苦労を重ねてる 「男性介護」の 「優等生」!?です

◆もう一人 やがては参加の〔Tさん〕も  長年 奥様 介護をされてる


◇妻 既に 「言葉」を出すのがムリになる 偶に言うこと 筋が通らず

◇「買物」は 歩ける家内と共にする されども この頃 煩わしくなる

◇なぜならば 店に入って店員に 家内の言うこと 〝チンプンカンプン〟

◇呆れたり ビックリしたりの店員に われは謝り 「妻の病気」を

◇散歩には なるべく家内と共に出る 「足腰 鍛錬」 欠かせぬからには

◇「デイサービス」〈週に四日〉でプログラム 金曜・土曜は〈一泊二日〉に

◇お陰さま 〈金曜夜〉から〈土曜日〉の 昼間の時間は 我リラックスする


◆奥様が 嫌がらないようなら提案す 「ショートステイ」の 日数 延長を

◆月ごとに 一回2回の〈長逗留〉 「二泊三日」か 「三泊四日」も

◆介護者の 〈精神ストレス〉溜めること なるべくせぬよう プログラム組む

◆まして今 〈要介護5〉になる奥様を 介護のご主人 休む暇ない

◆「デイサービス」 案外大変 気を使う 朝の〈送り〉と 夕方〈出迎え〉

◆ご本人 「ショートステイ」へ預ければ 疲れも癒して 寛(くつろ)ぐ時間も


◇分かります ケアマネさんにも言われてる  〝お泊り増やして  ご自分大事に〟と

◇しかれども 踏み切る決断まだ出来ず 「家内のグズリ」が 目に見えていて


[小林副代表]


▼そうなんです 仰るとおりの〈懸念〉あり けれども皆さん よく似た経験

▼一旦は 〈複数宿泊〉頼んでも  独りでヤキモキ 〝どうしているかな〟

▼皆 同じ 男性介護者この気持 必ず味わう 始めたばかりは

▼不思議にも 〈複数宿泊〉プログラム 重ねているうち 感じなくなる

▼是非一つ 試して見ること薦めます  おそらく何かの 〈成果〉がある筈 

▼奥さんに 和みの気持で話すとか 〈ケアマネ〉通じて 想いを聞くとか


◇わが妻に 〈複数 宿泊〉話しても 特別〈イヤがる〉 様子はない筈


▼それならば 貴方の〈決断〉待つばかり  〈複数 宿泊〉 〝是非おやりなさい〟

◆男性の 介護の姿勢は「自己完結」 〝全部 自分で    カバーするんだ〟

◆そのつもり 懸命 努力のその挙句  ストレス溜まって  〝何とかしなけりゃ〟

◆〈リラックス〉   時間は必ず得られます 「ショートステイ」の  〈複数宿泊〉

◆本人は 存外アッケラカンとして 帰って来た時 〈和やか笑顔〉も

◆〝休めたな〟 自覚得られて立直り   次なる〈介護〉に 向かう気力が

◆〔TSさん〕 「介護の道のり」まだ長い ご自分大事に ユックリ和やか

◆その辺り 午後から参加の先生*に お話してみて 〈助言〉が貰える
(*)先生= 支部代表の杉山先生。


◇色々と 教えて頂き感謝です 〈ケアマネージャー〉とも 連絡取ります

◇唯一つ 私の懸念は〈妻〉のこと どんな〈落ち込み〉 襲ってくるかも

◇ともかくも 参加をしてみて安堵する 「男性介護者」 仲間を知り得て

(櫻久の付記) 〔TSさん〕(初参加)の〈伴侶介護〉が、その後、どのように
展開しているかは、残念ながら情報を持っていません。 お住まいが県域のH市で
あり、当地でも「若年性認知症の地域のつどい」が定期的に開かれていますので、
そちらへ参加なさっていると思われます。
2017/09/16

櫻久 介護話短歌 (第十四回)~その1

     [櫻久 介護話短歌] (第十四回)~その1

(コメント)
① 支部代表・副代表・若年性認知症責任者及び当日の司会者はそれぞれ実名(苗字
のみ)を表記します。
②〔〕の中にA若しくはBとあるのは、病態の時期の表示とします。
[A]=初期 [B]=中期 [C]=後期。
③今回紹介する「介護話短歌」は、今では「軽度認知障害」(MCI*)と呼ばれて
いる「生活障害」持つ伴侶を、サポートするお二人のお話についての短歌で、前回
同様、経年で紹介しています。(*MCI/Mild Cognitive Impairment)
④登録幅の関係で、これまでと同じく、歌の最初に「発言者の判別印」を次のように
付すことにします。
・◇印~介護家族 ・◆印~司会者 ・□~代表 ・▼印~副代表・▽印~櫻久の歌
⑤今回取り上げるお二人は、飛び飛びのご参加になっていますことをお断りします。


(25年9月懇談会から)
〔A〕
〔Aさん(夫・61歳・軽度認知症)を自宅で世話〕 


◇夫(つま)は言う 〝精神的には変調だ〟 独りで受診す 「私大病院」

◇初診日は 4月下旬で 診断は 5月になって 「初期認知症」と

◇妻として 暫く様子を見ていたが 最近湧き出る 〈怖さと不安〉が

◇もの忘れ 夫に時折りあるけれど 朝の〈ジョギング〉 欠かすことなく

◇五時起きで 一時間ほど〈ジョギング〉し キチンと帰宅の 夫の日常

◇病名が 分かっているのか いないのか 61歳 夫は元気で

◇望むこと 同じ世代の人達の 〈仲間〉に夫を 加えてください

◇わが夫(つま)も 地域で貢献 町内会 〈会計監査の役割〉務める

◇夫(つま)未(いま)だ 自分の病気を受け入れず 〈黙然座す〉こと 折にふれあり

◇我らには 〈旅の楽しみ〉機会なく 夫婦で出掛けた 体験持たず


[小林司会]

◆積み上げた 「町内会」での活動を 生かして交流 続けること良き

◆次の「会」 十一月には開かれる 夫君を誘って 〈仲間〉になるのが

◆あくまでも 夫君の気持を尊重し 指示や強制 せぬほうがよい

◆同行の サポート頼んでみることも 夫君を連れ出す 一つの〈シナリオ〉


◇夫(つま)今は 半信半疑でいるなれど 〈他所への迷惑〉 恐れているかも

◇わが子らは 父の病気を気遣って 受診に同行 主治医と話も


◆他人との 交流の場は大事なり 「認知症の人」 孤独になりがち

◆出来るなら お子さん達の援け得て 愉快な時間を 過ごすこと良し


◇妻として 夫に望むは これからも 「町内会」との 交流持つこと


◆率直に 夫君の病気を打ち明けて 「町内会」での   役割 保つを

◆近隣に 夫君の病気の理解得る 「町内役員」 通じてもよし


◇気掛かりは 夫の実姉の言う言葉 〝絶対近所に  言わないように〟と 

◇もう一つ 夫の兄にも隠してる 兄弟4人で 〈末弟〉の夫(つま) 


▽認知症 〈親族理解〉の難しさ  〈困惑〉分かるも 拓(ひら)くを願う


[小林司会]

◆『杉山本*』 早めに読むこと勧めます 困った時には 心の支えに

(*)杉山本=杉山孝博著(支部代表・医師)『認知症の理解と介護』(小冊子)


◆内容は 「介護のステップ」指し示し 〈病態特性〉 細かに解説

◆病態の 進行による介護者の 〈困惑・悩み〉の サポート得られる


◇司会者の お話よくよく了解す 早速求めて 読ませていただく


(26年1月懇談会から)
〔A〕
〔Aさん(夫・61歳・軽度認知症)を自宅で世話〕 


◇退職し 落ち着き得たらしわが夫(つま)は 自ら進んで 「所得申告」す


[杉山代表]

□初期なれど キチンと計算クリアして 書類も作成  〝素晴らしいです〟


◇自治会の 役員続けて活動も 日付の確認 毎日必ず

◇朝起きて 「何月何日」確認す 新聞日付と カレンダー見て


□〈日替わり〉の 常法認識 苦手なり 認知症の人 初期の病態

□自らも 日替わり常法 意識して 認知の不安を ぬぐおうとする

□病態の 徐々に進むと「認知力」 日替わり情報 離れいくなり


◇夫(つま)は未だ 服薬管理をするけれど 飲み忘れなど 〈黄色の信号〉?


□日常の 決まったパターン崩れると 家族の手助け 欠かせなくなる

□パターンが 乱れ崩れる状態は 病気が進むと ハッキリして来る


(一年後の27年1月懇談会から)
〔A〕
〔Aさん(夫・63歳・軽度認知症)を自宅で世話〕  


◇認知症 診断受けたは〈2年前〉 夫の〈ガンバリ〉  ここから始まる

◇病名を 知らされ私も〈パニック〉に 「人生設計」  崩れた如くに

◇この「会」に 参加し知り得た認知症 お話伺い 〝前向けました〟

◇丁度 今 「障害年金」申請中 〈書類〉を作るは 大変でしたが

◇申請を 全部済ませてサッパリし 決定されるを  今 待っているだけ

◇だがしかし 夫も時には「物忘れ」 初期の症状 私も気がつく

◇頼んでる 家事の一部が実際は 思惑外れて 「出来ない」夫に

◇確かめる 私の言葉に〝やってるよ〟 答える夫の うわべはキチンと*

(*)うわべはキチンと=『杉山本』「第3法則」(自己有利の法則)~自分にとって
不利なことは認めない。  

◇〈答え〉聞き 自分に向かって説得す 〝割り切りましょうよ 病気ですから〟

◇夫まだ 「介護保険」は未申請 日常生活 〈自立〉している 

◇外出で 私が留守だと街へ出て 〈買物〉済ませて 昼食摂る夫(つま)


(27年5月懇談会から)
〔A〕 
〔Aさん(夫・63歳・軽度認知症)を自宅で世話〕


◇自らの 〈生活動作〉は自立する 身の回りのこと 全て自分で

◇今は未だ 酒席の機会の多い夫(つま) 一人で出掛けて 無事に帰宅す

◇つい昨日 一寸の異変が夫(つま)にあり 私も〈失敗〉 反省しきりに

◇自転車で 出掛けた夫は 出先にて 〈自転車のカギ〉 行方不明に

◇出先から 夫の電話が我にあり  〝今日は私は 〈自転車〉だったか?〟と

◇ビックリし 急いで出掛ける夫(つま)の許 〈スペアーの鍵〉 届けてあげなきゃ

◇夫(つま)に会い 思わず私は口走る 〝自転車で来たこと  忘れちゃったの?〟

◇言ったあと ハタと気がつき もう遅い 夫の顔色 蒼白になる

◇〈物忘れ〉 突かれて夫も憤る 早速〝ゴメン〟と 謝った我

◇「認知症」 軽いながらも病んでいる 夫の弱点 〈触れてしまった〉

◇〈受け入れ〉と〈割り切り〉 まだまだ出来てない 気付き戴く 昨日の出来事

◇今朝はもう 機嫌を直して食事する 留守番の夫(つま)「庭の手入れ」も

◇落ち着いた 様子で夫は家に居る 〈お昼ね〉 時々楽しんでいる

◇今はまだ 普通の生活 出来ている 「介護保険」は 先送りする

◇朝と夜 パートで働く今の我 夫の「留守番」 頼りにしており

◇留守番も オフロ洗いもする夫 干した衣類も 取込みキチンと

◇服薬は  「アリセプト剤」「メマリー剤」 加えて持病の 「糖尿病剤」

◇通院は 三ヶ月おき先ず〈内科〉 午後の時間は 〈精神科〉へと

◇一日で 〈二科の受診〉が叶うなり 先生同士の 配慮のお陰で

◇今週の 金曜「娘の結婚式」 私の願いは 唯一つのこと

◇願うのは 「バージンロード」を歩むこと 夫と娘が  無事に並んで

◇わが夫(つま)も 内心密かに思うらし 「父の役割」〈喜びの道〉 


[三橋司会]*

(*)三橋司会=26年11月「家族懇談会」から、司会者は小林世話人から三橋
世話人に交替しています。お二人共、長年の〈伴侶介護体験〉をお持ちです。 

◆そうですか それは何とも〝お目出度い〟  バージンロードを ご無事に楽しく

◆「喜び」は 〈夫君の記憶〉に残る筈 是非とも大事な  「良い思い出」に
2017/09/16

櫻久 介護話短歌 (第十四回)~その2

     [櫻久 介護話短歌] (第十四回)~その2

(27年11月懇談会から)
〔A〕
〔Aさん(夫・63歳・軽度認知症)を自宅で世話〕


◇わが夫(つま)は 日頃の生活  変わりなし けれども意欲の萎え 気になる

◇我の世話 欠かせぬ場面は増えている けれども夫は 嫌悪の顔つき

◇この嫌悪 顔つき苦手の我ならば 世話やき控える 傾き自覚す

◇お陰様 「障害年金」申請し 先頃〈支給〉の 知らせ受け取る

◇期待した 〈企業年金〉受け取りは 夫の場合は 〈適用外〉らし

◇わが夫(つま)が 65歳になるとても 企業部分の 加算はないとか


[三橋司会]

◆〔Aさん〕は 65歳になった時 「年金種別」の 選択の時期

◆「障害」か 「企業」かどちらか選ぶこと 決める年齢  〈65歳〉で

◆国からの 知らせがない時こちらから 問い合わせること 忘れないこと


◇お話の 「どちらを選ぶか」その折に よく考えてみて 選ぶを納得


◆今後とも 夫君の〈病態〉進行し 「障害程度」も 高まるリスクが

◆その時は 障害等級 上がる筈 〈年金額〉にも 反映するなり


[杉山代表]……「診断書」依頼に向けての準備は

□診断書 依頼する前 先ず〈コピー〉 取っておくこと 忘れないよう

□その時点 夫君の日常 観察し  〈不具合〉〈シクジリ〉  コピーにメモする

□「診断書」 作成依頼をする際に 当該コピーを 添えて出すこと

□その〈メモ〉が 医師にとっては大切な 参考資料に キットなる筈


◇先生と 司会者ご助言戴いて 疑念も払えて 心がけます

◇夫 今 意欲が萎えてる状態に 〈散歩〉の他には 取り組みはなし

◇役割は 朝と夕方  仕事する 私のパートの 留守番役なり

◇幸いに 留守番 任せて出掛けても 夫は〈不安〉に  襲われることなし

◇これ迄の 〈自治会役割〉最近は 発揮することなく 退(ひ)き加減なり


(28年1月懇談会から)
〔A〕
〔Aさん(夫・64歳・軽度認知症)を自宅で世話〕


◇わが夫(つま)は 日常動作は自立して  〈散歩〉も出来てる 自由自在に

◇出来るだけ 夫の日常 イラ立ちや 怒りのキッカケ 与えないよう

◇感情を 逆なでせぬよう気配りす これこそ私の  〈フラストレーション〉

◇怒る顔 見たくはないので懸命に 此方の感情 〈抑えて 抑えて〉

◇この〈我慢〉 私にとっては負担なり 日ごろ味わう 「介護ストレス」

◇辛いのは 夫ではなく私なり この時期味わう 〈苦渋〉なりけり

◇やって来た 「税の申告」今年また 意欲的なり 世帯主の夫(つま)

◇懸念あり 不安も勿論あるけれど 夫の意欲に 水かけられず

◇妻と娘(こ)と 己を加えて〈三人分〉 それぞれ「収入・支出」を計算

◇幸いに 病態進行 緩やかで 「計算能力」 損なわれてない

◇懸念しつ 夫の取り組み見守って 「3月15日」 無事に通過を

◇退職し 確かに得ている穏やかさ 「職のストレス」   払拭した夫(つま)

◇唯一つ 日頃の夫に現れる 病気の症状 「もの忘れ」なり

◇「糖尿病」 自病になってる夫ゆえ 内科に加えて 精神科へと行く


[三橋司会] 

◆「申告書」 作成能力 保ててる 夫君の持てる 「底力」なり


◇税金の 「確定申告」その意味を 夫は理解し 向き合えているらし


(28年3月懇談会から)
〔A〕
〔Aさん(夫・64歳・軽度認知症)を自宅で世話〕


◇夫(つま)は今 この時期 習いの一仕事 「確定申告」 奮闘している

◇時々は 〈計算間違い〉する夫 私がチェックし 共同作業で

◇本人と 私と娘の〈三人分〉 「3月15日」目指して 何とか

◇〝申告の 期限は必ず守らねば〟 このこと夫は 意識はあるらし

◇キツイこと 余計なことなど 言わぬよう 今では 日常 気をつけている

◇さり気なく 一見 素っ気のないような 会話に自分も  馴れるようにと

◇〝いいのかな〟〝きっといい筈〟あれこれと 逡巡しながら 「自分優先」

◇図々しい 〈自己中心〉かも知れないが 〝これでいいんだ〟  そんな日常

◇懸命に 作業に打ち込む夫居て 無事に過ごせて 「自分にご褒美」


[三橋司会] 

◆私とて 先輩顔では言えないが 「自分が一番」 それは「正解」

◆ご夫婦で 「確定申告」取り組める 羨ましいです 仕上げてください

(28年11月懇談会から)
〔A〕
〔Aさん(夫・65歳・軽度認知症)を自宅で世話〕 


◇さっきから お話伺う時間過ぎ 何だか〝怖い!〟と 震えが止まらず

◇お陰さま 私の夫の〈病態〉は 発症してから さしたる変化も

◇それでなお やっぱり主人は「認知症」 僅かながらも  進行止まらず

◇進行の 具合が余りに遅いのも それはそれはで やはり気になる

◇今日とても 主人は自宅で留守番す 独りで居るのを 好んでいるため

◇出来るだけ 私も出掛けて用事する 主人に独りの 時間を持たせて

◇暫くは この「会」 参加をせずじまい 〈娘の出産〉 その他いろいろ

◇幸いに 主人の日常〈自立〉して 私も専念 他の用事に

◇来年は 主人の年齢〈65〉 「年金どうする」 大事な課題に

◇いろいろと 年金受給の手続きと 選択期限は 〈来年2月〉に

◇今受ける 「障害年金」どうするか 「被用者年金」 選択 迫られる


[三橋司会]

◆そうですか それは考え慎重に 決めていくこと お薦めしましょう

◆一般に どちらが有利と訊かれれば 「障害年金」 有利が〈定評〉

◆選択の 年齢期限は〈65〉 なってからでは 選べなくなる


◇最近は 主人に取り付く〈買物病〉 お酒のツマミ ひたすら買い込む

◇晩酌時 〈ツマミ〉を忽ち食べつくし 同じ〈ツマミ〉を 直ぐに買い込む

◇元々は 自病にしている糖尿病 〈ナトリュウム値〉*は 限界超えてる

(*)ナトリュウム値=高血圧や糖尿病などの生活習慣病をコントーロールする為
の「塩分」の視標で、体内正常値は、普通〈134~142〉とされています。

◇ツマミには かなりの〈塩分〉含まれる 〈塩分〉摂り過ぎ 〝絶対よくない〟

◇承知して いながらツマミを買って来る これも〈症状〉 自己管理はムリ?


[小林副代表]

▲〔Aさん〕も このまま放置は危険なり 夫君の主治医に 訴えるがよき

▲主治医から よくよく諌めてもらうこと 夫君の抱える 〈リスク〉を噛み締め


◇日常の 生活動作の殆どは 主人は自立し 滑らかなる今

◇散歩など 自分の行きたい場所へ行き 気持を満たして 戻って来る夫(つま)

◇時折は わが家の近くに居る〈孫〉と 一緒に遊戯を 楽しむ祖父にも


◆ご主人は 出来る全てを きっちりと 〈自立出来てる〉 素晴らしいこと

◆それこそが 病態進行 遅らせる 一つの要素で 働いているかも

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(27年3月懇談会から)
〔A〕
〔Cさん(夫・63歳・軽度アルツハイマー型認知症)を自宅で世話〕(初参加)


◇わが夫(つま)は アルツハイマー型 認知症 軽度と言われて 4年が経過す

◇日常の 生活動作に異変なく 他人(ひと)の目からは 少しも分からず

◇この頃は 〈ケイタイ電話〉に困惑す 操作の手順が 分からないらし

◇少しずつ 進んでいること感じてる 夫の介護度 〈要介護1〉の今

◇これからの 生活(つたき)の様々 考えて 「障害年金」 勉強始める

◇もう少し 詳しいお話聞きたくて 「つどい」へ初めて  参加しました


[三橋司会]

◆昼休み 時間作って話しましょう 「障害年金」 〈条件〉あるので

◆「初診日」や 「障害等級」「診断書」 条件いろいろ 学んでください

◆わが支部の 〈制度〉の色々 手引きする 『ハンドブック』も紹介しましょう